+ing meeting

今回が1回目となります +ingの勉強会 朗読したり意見を言い合ったり、疑問が生まれたりしました。

勉強会に使用した本はissue37です。質問に対する答えを+ing編集長 高田さんからいただきましたのでそちらの方も掲載しますので是非ごらんになってください。
Q P46のyocoさんのメイクのページでどうやって撮影しているのか?又今回のメイクは何からインスピレーションを得てメイクにフィードバックさせているのでしょうか?
A.37号のMake upは、YOCOさん自身が長くMake upを続けている中で「どうしても形が決まってしまいがちな”自分自身のMake up”から脱皮すること」がテーマとなっています。
誰でも経験を積んでいくと、その経験値の中からしかアイデアが生まれなくなりますが、それを良しとしないで、自分の殻を自分で打ち破り続けているのがYOCOさんの特長です。
今回、インスピレーションを得たのは”習字の筆遣い”だそうです。筆の穂先の美しさを感じながら、スーッと力を抜いて伸ばせば軽やかな抜けたラインになるし、きりっと留めれば力強い太いラインになる・・・。
そんな”習字のような意識”をMake upにフィードバックさせて、YOCOさん曰く「丸みでできている目に対しての違和感、あるいは反逆?(笑) 丸く立体的な目のラウンドへ、長方形を、平面的に、バシッと、Make upで表現」してみたそうです。→46ページの写真
フォトグラファーはdaiさんですが、異常(!)なほど目をクローズアップした撮影方法が、よりインパクトを強めることに成功しています。

YOCOさんの返答にも通じますが、37号のヘア特集「アシスタント コンペティション」の見どころも、美容に対して「いつまでも”アシスタントのような柔軟さ、純粋さ、怖いもの知らずな冒険心”を持って臨みましょう」という編集部側からのメッセージを込めています。

この特集は、プロローグ(55ページ)で書き記している通り、前36号の特集「プロセス プランB」から発展しました。東京・表参道のサロンbutterflyでは、プラスイングから作品創作を依頼すると、いつもスタイリスト・アシスタントへだてなく平等にコンペを行って、代表の池田さんが出演者を決定します。36号の92~93ページに掲載したアシスタントの作品を見ればわかるように、ボタンでパーマをかける、工場のスクラップでスタイリングする、などという柔軟な発想力とそれを形にしてしまう行動力が素晴らしいと思いませんか? まだまだ「怖いもの知らず」なアシスタントたちがつくった作品群は、クリエーションの観点から、スタイリストに引けを取っていないのではないでしょうか。

また、40~43ページで紹介したEXHIBITION、ジュエリーデザイナーの武田麻衣子さんの作品群「纏える影」も、常に変化する影、はかなく消えてしまう影、そんな”影”をアクセサリーとして纏う・・・という発想が、これまでのジュエリーデザインの概念を打ち破っています。

このように、37号のプラスイングは(毎号、そうですが)、「既成の概念を打ち破る」という観点で読み解くと、幅広く奥深く楽しんでいただけると思います。

たとえば、高度成長期の日本において、あえて「質素革命」という本で物申した浜野安宏という型破りな先駆者(連載・浜野安宏)、アートを通して違ったものの見方を教えてくれる国際的アートキュレーターの清水敏男(Freedom in Contemporary arts 楽園の美術館プロジェクト)、芸妓・モデル・写真家・ミュージシャンなど一つの枠にはまらない生き方をしているhanayoさん(+ing dinner)などの記事からも、こんな考え方や見方があるんだ~と、カチカチに固まった左脳と右脳を柔らかくするためのヒントやエピソードがいっぱいです。

最後に、やはりメインの見どころは、茂木のDVD「CUT PROCESS by M.Mogi 冬の祭典~10人のカワイイ野獣たち~」です。
今回は美容業界誌や一般誌でも活躍する”アラサー(30歳前後)人気美容師10人”をゲストに迎えて、茂木の「ギマール」と「ハーフムーン」を見せています。